Patty’s Memos

おもにロードバイクやブルベに関する個人的なメモ

2022 BRM1008近畿400km茨木

〇ブルベ概要

スタート/ゴール:大阪府茨木市/島根県出雲市

距離:402km

スタート日時:2022年10月8日8:00

当日天気:曇り

当日気温:平均15℃、最高30℃、最低9℃(Garmin調べ)

 

〇装備概要

バイク:S-WORKS Roubaix team

ホイール:ZIPP 303FC+GP5000STR 28c

バッグ類:サドルバッグ+小型フレームバッグ

ウェア:Rapha ブルベウインドブロックロングスリーブジャージ

    Rapha カーゴビブショーツ

    Rapha プロチームライトウェイトジレ

    gore wear レースシェイクドライジャケット

    specialized ゲルグローブ

    lake cx332+solestar ツアーインソール

 

〇ライドレポート

①スタート~PC1(70.9km地点)

今回のブルベではスタート時間を7時と8時で選択可能だったが、前日夜の睡眠時間確保と当日朝のゆとりのため、8時を選択した。結果的に正解だったと感じた。スタートしてしばらくは大阪府内を抜けるコースのため、ストップアンドゴーなどによりペースが上がらない。ここで焦ってもどうしようもないため、ウォーミングアップと割り切ってのんびり走る。最初の1時間で15kmくらいのペースだった。

直近一週間でかなり仕事が忙しかったこともあり、前日にしっかり6時間睡眠をとったにもかかわらず、かなり朝から眠気が強い。この時点では「走っていれば醒めるだろう」と考えていた。

有馬温泉への登りあたりからは走りやすくなってきたので、ペースを上げる。

その後は特にトラブルもなく、11時40分頃にPC1に到着。ちょうどいい時間だったので、ここで昼食を食べる。ここでエナジードリンクを飲んだが、これは失敗だったと感じる。

 

②PC1~PC2(127.6km地点)

兵庫県の田園地帯を淡々と走るセクション。全体的に向かい風が吹いていて、あまりペースが上がらない。前日までの疲労からか、かなり体調が悪く、DNFが常に頭によぎっていた。また、気温が上がってきたことで、どちらかというと防寒を意識したウェアだったこともあり、比較的発汗が多い。

コースプロフィール的にはなんてことないセクションだが、振り返ってみると一番キツイ区間だった。

山崎大橋東詰を右折し、進路を北に向けてからは向かい風が強烈になり、この後の山陰への道中が不安になる。

14時50分頃PC2に到着。おやつを食べた後、コンビニ駐車場の片隅で30分ほど休憩をとる。15:30頃出発。

 

③PC2~PC3(215.8km地点)

R29を北上して鳥取市を目指すセクション。標高800mくらいの県境(戸倉峠)まで、PC2から約40kmあることはわかっていたので、ダラダラ上りと判断して淡々と漕ぐことに。最初の20km程度は勾配が1%もあるのかわからない程度。危惧していた向かい風が和らいできたこともあり、思ってたよりもペースが悪くなく、スタート地点からのペースがグロス20km/hペースから1時間遅れ程度だということに気づく。事前に風予報で、鳥取からは追い風だということを調べていたため、それをモチベーションに登坂をこなす。戸倉峠まで10kmあたりから勾配が急になり始めてきたが、ちょうどこのあたりから体力が戻ってきたことに気づく。日が山で隠れはじめ、気温が下がってきたことも一因かもしれない。17時少し前に戸倉峠のトンネルを抜けるが、道中の気温表示で8℃の表記を見かける。まだ夕方ではあったが、かなり下りは寒く、「この後は冷えそうだ」ということが頭をよぎる。

鳥取市まで下って、一路PC3へ。ファミレスなどで夕食をとろうか悩んだが、3連休初日の19時ころであり、どこも混雑していたのでPC3でコンビニ飯をすることに決める。

19時50分頃PC3に到着。夕食を購入するとともに、この後に控える大山を考慮し、カイロを1つ購入する。

 

④PC3~PC4(316.6km地点)

鳥取市内から西に向かい、琴浦町から大山に向かうセクション。

鳥取市からのR9は予想通り追い風基調で、平坦なこともあり快適に進む。まだ21時ころなのだが、車通りも多くない。ペースを稼ぐ分には言うことなしなのだが、まったくもって景色は見えない。過去に一度走った際には風力発電の風車などがあり、結構走っていて景色のいい区間だったはずだが…。

琴浦町からは南下し、大山寺を目指す。この時点で23時過ぎであり、峠道は月明りの世界だった。街灯が無く、ちょうど満月に近かったこともあり、峠道は月明りでぼんやりと明るく、顔を上げれば雲の隙間から月がのぞく幻想的な風景だった。景色という点では今回のブルベ中、最もきれいだったかもしれない。

大山寺への登りは約17km程度、途中2度ほど下りながら約900m程度を上るといったレイアウトで、勾配は6~9%。楽に登れる登坂ではないが、300km近く走ってきたにしては脚は元気だった。ただ、この登坂では途中から腰が痛くなり始めてきたので、腰の痛みが出たタイミングで数回の休憩をはさみながらの登坂となった。また、今回の登坂では精神的にGarmin EDGE830のクライム機能が活躍した。初見の峠の場合、登坂中に下りが混じると、下った分だけ上る必要があるため精神的に辛くなるが、この機能ではクライム完了までの残り上昇量が表示されるため、登坂途中に下りが現れても精神が乱されることなく登坂をすることができた。

フォトチェックポイントであった大山寺には1時前に到着した。この時点でかなり寒さが厳しく、カイロ1つでは力不足だった。

大山の下りはかなり勾配が厳しく、また道路の左右から野生動物が飛び出してきそうな感じがプンプンしたため、ゆっくり下る。大山を下ってからPC4までは10kmちょいだったが、道中にあった別のコンビニの誘惑が強烈だった(PCで立ち話をしている限り、何人かは吸い寄せられていた模様)。

2時頃にPC4に到着。57km先のPC5の関門は9時のため、3時間程度仮眠をとってもいいかと考えたが、仮眠をできそうなポイントもなかったため、とりあえずは先に進む選択をとることに。冷えた体を温めるためにカップ麺を食べて出発。

 

⑤PC4~PC5(373.3km地点)

PC4で少し体を止めたこともあり、出発直後はかなり寒さが厳しい。道中の温度計も9℃を表示しており、10月上旬にしてはかなり冷え込んだ日だったのではないかと思う。体がシバリングを始めた時には少し焦ったが、ちょうど短いが上り勾配があったためダンシングをして体を温める。PC4で食事をとったためか、体が温まってくると今度は睡魔が襲ってくるようになる。大山に上っていた際には一切睡魔が来なかったので油断していた。この時間に胃に物を入れたのは失敗だったかもしれない。

睡魔の中で走行するのはリスクしかないため、強力な睡魔が来たタイミングで計2回、道中で仮眠をとった。1回目は睡魔が来たタイミングでちょうどトンネルが前方に見えたためトンネル内の歩道で、2回目は寒さをしのげる構造物が全くなかったため道端の観光案内看板のそばで、体育座りをする形で15分程度仮眠をとった。トンネル内は暖かったが、2回目は完全な屋外で、かなり寒さが厳しかった。今回、仮眠の際にはスマートウォッチのタイマーで時間が来たら目が覚めるようにしていたが、これは長時間寝落ちを防ぐ意味でかなり効果的と感じた。おそらく、気温一桁の屋外で長時間仮眠していたら体を壊していたと思う。15分でも仮眠をとることでかなり意識がすっきりした。

5時ころ、2つあるフロントライトのうち1つが充電切れし、もう1つも残量少の警告が出たため少々焦るが、電池が切れる前にPC5に到着して、休憩中に日の出を迎えたため難を逃れる。5時ころが体感的に最も寒さが厳しく、道中の気温計は8℃を示していたため、フロントライト電池切れ→日の出までその場待機の事態を避けられてよかった。

PC5へは6時過ぎに到着。

 

⑥PC5~ゴール

PC5を出発後は登坂らしい登坂もなく、淡々と進む。ペースも良く、1時間ちょいで出雲大社まで着くかと皮算用をしていたが、ふたたび睡魔が現れたため、ゴール目前だったが川沿いの草むらで10分ほど仮眠。その後は出雲市内の町中を抜けて出雲大社までゴール。初の400kmブルベだったが無事認定を受けることができた。

 

〇所感・改善点

・ウェアについて

オーバーナイト走行が前提となる400kmブルベはウェアの選択が難しいと感じた。これまでも個人的なロングライドや600kmブルベなどで夜間の走行を何度も行ってきたが、オーバーナイトライドではノウハウが異なると感じた。通常のライドの場合、夜間走行用の装備は日没から目的地まで数時間持たせればよいという観点だったが、オーバーナイトの場合は日没から日の出まで10時間以上あるため、より夜間の気温下における快適性を重視すべきだろう。

また、今回はウェアチョイスは防風性にどちらかといえば重きを置いていたが、もう少し保温性を持たせたほうが良かった。

 

・ライトの電池マネジメントについて

今回、5時ころにフロントライトの1つが電池切れ、1つが残量警告という状態になってしまった。オーバーナイトの場合、ライトの明るさ調整やオンオフのタイミング、緊急用のモバイルバッテリーの常備も検討すべきと感じた。

今回はRN1500の2灯体制で、ローモード12hをあてにしていたが、夜間の下りなどではミドルにしていた時間もあったため、17時ころの日没から翌6時の日の出まで持たなかった。

 

・カフェインの接種について

今回、PC1で眠気止めのためにエナジードリンクを飲んだが、そのあとカフェインのためか胃の調子が悪い時間が結構続いた。疲労がたまる長距離ブルベではカフェインの摂取は(少なくとも自分の場合)避けたほうが無難。

 

・前日までのコンディショニングについて

今回、ブルベまでの1週間の仕事がかなり忙しく、スタートラインに立った時点でのコンディションがあまり良くなかった。前日はなんとか6時間睡眠を確保していたが、仕事の調整などで2~3日前からコンディションを整えるよう意識すべき。